
日本経済大学(東京渋谷キャンパス)、デジタルビジネス・マネジメント学科の学科長の金谷武明です。2024年にスタートした本学科も、いよいよ3年目の春を迎えます。
これまでの2年間は、いわば学科としての土台を固める「ホップ・ステップ」の時期でした。しかし3年目を迎える今年は、単なるこれまでの継続ではありません。社会の劇的な変化に対応し、学科そのものを大きくアップデートする年になります。
この3年目の節目の年に、2026年度の展望や私自身の新たな挑戦についてお話ししたいと思います。
この記事は主に在校生のみなさまと、将来進学を考えている高校生と保護者のみなさまに向けての文章となります。
AIを柱に学科をアップデートします
今年度、本学科は大きな転換点を迎えます。その中心にあるのは「AI」です。具体的には、以下のアップデートを行います。
学科名の変更を予定しています
現在、生成AIを中心としたデジタルテクノロジーにより、社会のあり方は劇的に変わろうとしています。こうした加速する変化に対応するため、本学科では教育内容やカリキュラムを含めたアップデートを進めます。その象徴の一つが、学科名を『AI・デジタルビジネス学科(略称:AIDB学科)』へ変更する予定であることです(現在申請中です)。以下、本ブログでは名称を新名称で統一します。
AI関連科目を拡充します
AI関連科目をこれまでの通年1科目から、通年3科目に大幅に拡充します。3年間の学びを通じて、AIを単なる知識として理解するだけではなく、Vibe Coding(バイブコーディング。AIに『雰囲気』や『やりたいこと』を伝えてアプリを素早く作る手法)やAIエージェントといった技術的な応用はもちろん、経営やマーケティングの現場で「使いこなす」ための実践的なスキルを養います。
このようにAIに大きく舵を切るわけですが、もちろん、AIへの注力には慎重に考えるべき点もあります。ツールに使われるだけの『思考停止』に陥るおそれや、個別技術の移り変わりが非常に速いことです。
これらの懸念に対し、私たちは単なる操作方法を教えるのではなく「なぜその技術を使うのか」というビジネスの根源的な論理をセットで教えることで、時代に流されない本質的な教育を徹底していきます。
AIにフォーカスする一方で、これまで注力していたデジタルマーケティングやデータサイエンスなどの重要性が下がるわけではありません。生成AIは独立した一科目として学ぶだけではなく、デジタルマーケティングやデータサイエンスをはじめとする既存科目を学ぶうえでの基盤にもなっていくと考えています。
また、動きの早い世界ですのでAIの進化に合わせて講義内容も柔軟に対応する予定です。
盤石の講師陣:Google関係者は私を含め6名に
教育の質を支える講師陣も、さらにパワーアップしました。
これまでの強力な実務家出身の教員陣に加えて、今年はさらに心強いメンバーが加わっています。
中でも、Google出身、あるいは現役のGoogle関係者が、私を含めて計6名体制となります。プログラミングや生成AIといった、極めて変化の速い領域において、実務の最前線を知る講師陣から直接学べる環境。これは日本の大学教育においても、特色ある学びの環境になってきたと感じています。
単なる知識の伝達にとどまらず、グローバル企業のスピード感や思考法に触れられる機会を、学生たちには存分に活かしてほしいと思います。
1期生、2期生、3期生のみなさんへ
1期生のみなさんへ
学科設立時の1期生が、ついに3年生になります。みなさんが順調に、そして頼もしく成長してきた姿を見るのは教員として大きな喜びです。
1期生のみなさんもこの2年間ですっかりスキルと思考力がついてきました。次は「実践力」です。これは渋谷という地の利を活かしてインターンを通して経験してもらえればと思っています。
3年生は実践の年。大学で学んだことが社会でどう機能するのか、その手応えを肌で感じてほしいと考えています。
また、ゼミでは自身の関心領域を深めていってくださいね。関心領域が見つからない場合でも、ゼミの先生がしっかりサポートしますので安心してください。
ここからは企業のみなさまへのお願いです。インターンの受け入れなど、こちらからご相談する場合もありますが、何か良い話がありましたらぜひお声がけください。大学の連絡先は公開していないので会社の方のお問い合わせからお願いします!
2期生のみなさんへ
2年次は、本学のカリキュラムで専門科目がぐっと増える大事な時期です。みなさんには既にお伝えしていますが、この1年を「様々なデジタルテクノロジーにふれる時期」と捉え、いろんな講義に主体的にチャレンジしてみてください。
自分の好き嫌い、得意不得意を確認しながら、3・4年次に深めたい分野を見つけていくイメージです。ただ、慣れない分野では最初につまづくこともあると思います。少し時間がかかっても大丈夫。「不得意」と早めに決めつけず、ぜひ続けてみてください。
これは講義だけではなく、起業ゼミや外部インターン、アルバイトなど課外活動でも同じです。デジタルに触れる機会を積極的に増やしてみましょう。気づきや悩み、相談ごとがあれば、いつでも遠慮なく教員に声をかけてくださいね。私たち教員は、そのためにいます。
3期生、新入生のみなさんへ
みなさん、ようこそAI・デジタルビジネス学科へ!
いよいよみなさんとお会いできるのがとても楽しみです。
日本経済大学では1年次からホームルームのようなゼミ形式の講義があり、今年度は私が担当します。私の価値観を押し付けるのではなく、みなさん一人ひとりの個性を大切にしながら、それぞれの道を見つけられるような刺激を与えていきたいと思っています。わからないこと、困ったことがあれば何でも気軽に相談してくださいね。一緒に楽しい大学生活を作っていきましょう。
いよいよ本格的なゼミが始動
いよいよ私の専門ゼミに、本学科(AIDB学科)の学生たちが合流します。
日本経済大学の大きな特徴の1つに、1年生から4年生まで必ず「担任」となる教員がつくゼミ形式の制度があります。一般的な大学では、学生が教員に気軽に相談できる機会は意外と少ないものですが、本学では1年次からきめ細かくサポートできる体制が整っています。
このゼミ制度は、学年に応じてその役割が進化していきます。1、2年生の時期は、高校から社会人への橋渡しとして、社会の仕組みを学び、レポートの書き方やマナーを身につける「基礎固め」の場です。しかし、3年生からは、いよいよ自分の興味関心を専門的に深めていく「研究」の段階に入ります。AIDB学科の学生も3年生となり、私のゼミでもいよいよ本格的なプロジェクトや研究に取り組んでいくことになります。
面白いことに、本学のゼミは他学科からも希望できるオープンな仕組みになっています。そのため、私のゼミには経営学科や芸創プロデュース学科などの学生も参加してくれるようです。異なるバックグラウンドを持つ学生たちが集まり、それぞれの専門領域で「デジタルの力をどう活かしたいのか」を共に考え、形にしていく。そしてそこからどのような相互作用が生まれるか楽しみにしています。
私のゼミでは、デジタルやインターネットに関することであれば、テーマは本人の自由で楽しんで興味関心を掘り下げてもらいたいと考えています。
例えば、
- GoogleやMetaなどのデジタルプラットフォーム企業のビジネスモデルやカルチャーを研究したい(これがゼミの基本)
- デジタルと「何か」の掛け合わせ、例えばスポーツや音楽のDXについて探求したい
- KPOPのデジタルマーケティングを研究したい
- 自らインフルエンサーとして活動し、SNS運用や発信を通して目標達成のプロセスを検証したい
など本人の興味関心に沿って、デジタルに関係することであれば何でもいいと思っています。好きなことに「本気で」取り組んでほしいですね。
創造性を深掘りしたい(個人的なテーマ)
教員として教える傍ら、私自身もゼミ生のみんなと一緒に「創造性とAI」をテーマにした研究に深く潜っていきます。特に音楽の生成AIですね。
生成AIの音楽での活用については、権利的な課題こそまだ山積みですが、個人の「創造性の拡張」という意味では計り知れない可能性があります。かつて自ら作詞作曲に没頭していた私にとって、今これほど容易に自分のイメージを形にできる環境は、わずか2年前には想像もできなかったことで、こんなにワクワクすることはありません。
こうした生成AIと創造性の関係について、さまざまな実験を通して掘り下げていきたいと考えています。
例えば、生成AIをフル活用した音楽PV制作です。
作詞・作曲から映像制作までを一人で完結させつつも、歌唱や演奏といったパフォーマンスは一切行わない。
あるいはAIシンガーのプロデュース。自らの作詞作曲ではなくとも、コンセプトや全体の統一感をAIで制御し、新たなアーティスト像を構築する試みなどです。
この活動を通して私が突き詰めたいのは、「人間が『創造性』に求めている価値の正体は何なのか?」という問いです。
動画の生成にはOpenAIのSoraを活用しようと考えていましたが、まさにこの文章を書いているタイミングで開発終了がアナウンスされました。とても残念ではありますが、ツールが変わっても本質的な探究は変わりません。まずはツール選定からですね。
テクノロジーが表現のハードルを極限まで下げたとき、最後に残る「人間の役割」とは何か。エンターテインメントとテクノロジーの境界線で、その答えを楽しく追い求めていきたいと思います。
志望者のみなさんへ:自分の目で「今」を確認してほしい
最後に、これから進路を考える高校生や保護者のみなさまへお伝えしたいことがあります。
もし、日本経済大学について少しでも関心をお持ちいただけましたら、ぜひオープンキャンパスへお越しください。ネット上の書き込みやレビューは大変役に立つものではありますが、そもそも事実とは異なるものであったり、すでに現状とはかけ離れた古い情報に基づいているものが少なくありません。
オープンキャンパスには、私も毎回必ず参加しています。特に本学科は、時代の変化に合わせて内容を更新し続けています。ぜひ最新の情報を確認しに直接見に来て、話を聞いてみてください。
また、その際にはぜひ保護者やご友人と一緒に足を運んでみてください。複数の視点で『ここで学びたい』と思えるかどうかを、直接確かめてほしいからです。特に、会場である新校舎「日本経済大学STATIO」の渋谷駅からの近さ(徒歩1分)は、4年間通学する上でとても魅力に感じることと思います。新しいビルの中にあって非常に綺麗ですし、スタジオやネット環境など最新の設備が整っています。都心のビルキャンパスながら体育館もありますしね。
オープンキャンパスにいらっしゃる際のアドバイスとして、あらかじめ生成AIで「日本経済大学のオープンキャンパスに参加するのですが、どのような点を確認すべきですか?」などと聞いて、チェックポイントを整理してくることをおすすめします。そうすることで、より有意義で納得感のある見学になるはずです。
そして最後に、今年も来年も、GoogleやApple、Metaなどの本社を巡るシリコンバレーツアーを開催したいと考えています(公式レポートとその裏側)。昨年はハリウッドを訪れたり、ドジャース戦で大谷選手を間近で見たりと、学生たちにとって一生モノの刺激になりました。
世界を舞台に挑戦したい、そんな意欲あるみなさんにお会いできるのを楽しみにしています。

3年目の日本経済大学、そして私自身の新たな挑戦を、今年もどうぞよろしくお願いいたします。

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