結局「無印α7」はどうだったのか?α7 Vを買った理由と、予想外の感想【α7 Vレビュー】

先日、Sonyのα7 Vを購入しました。予約開始の瞬間に注文し、無事に発売日に手元に届きました。

今回は、このα7 Vを購入した背景や理由、そして実際に使ってみてどうだったのか、現時点でのリアルな感想をまとめておこうと思います。

買った背景:α1、α9への憧れと、今回の選択

僕のフルサイズミラーレス歴は「α7 III」から始まりました。そこから順当にα7 IVへとステップアップし、その後Hasselblad X2D 100CやLeica Q3といったカメラも購入しましたが、いざという時のメイン機はやはりα7 IVでした。レンズの豊富さと、何よりフォーカスの信頼性が抜群だからです。

「もう人生でいつまで重い機材を担げるかわからないし、そろそろ『無印』を卒業して、フラッグシップのα1やα9シリーズへ行ってもいいんじゃないか?」

そんなふうに考えることもありました。しかし、α1 IIはそこまでときめかず、α9 IIIはときめいたものの自分の撮影スタイルと価格を考えると決め手に欠ける感じで購入には至りませんでした。

そんな中で登場したα7 V。無印シリーズの最新形がどう進化したのかは、やはり無視できませんでした。少し考えて迷いなく発売日に手に入れるべく予約を入れたのは、次のような理由からです。

買った理由:確実に「失敗」を減らす3つの進化

今回、僕がα7 Vに期待したのは、日々の撮影の質を底上げしてくれる以下の3点でした。
要するに今回は「新機能にワクワクした」というより、「現場での失敗をどれだけ減らせるか」が魅力的だった、という選び方です。

  1. オートホワイトバランス(AWB)の精度向上 大学の教室での撮影はホワイトバランスが悩ましかったんですよね。加えて、人物の肌の色味などは、後からマスクをかけて補正することも多かったので、ここが改善されるのは大きな魅力と感じました。オートでいいのか、という議論はあるかな、と思いますがゆっくりホワイトバランスの調整できないことも多いので。
  2. 白飛び・黒つぶれ(階調表現)の改善 “最大約16ストップのダイナミックレンジ”により白飛びや黒つぶれへの耐性が上がった点も魅力に感じました。より粘りのある描写を期待。
  3. フォーカス機能の進化 α7R Vなどですでに定評のある、AIによる被写体認識やリアルタイムトラッキング。これまでも瞳AFというのはあったのですが、α7 IVだと人物撮影の時にはちょっと手間がかかったんです。それがより簡単に、というか素早く瞳にピントが合う、というのも魅力を感じました。

実際に使ってみて:正直な「リアル」

届いてからさっそく、大学のイベントなど撮り始めています。ただ、正直なところまだ見せられるような写真は撮りに行けてないんですよね。でもこれまで数回撮影した手応えを。

まず、ホワイトバランスの安定感は確かに進化しています。大学の室内だとこれまでホワイトバランスがいまいちで色味が気に入ってなかったのですが、納得できる色味になってきたと思います。

期待していたフォーカスについても、α7 IVの時と比べると被写体を捉えるのが格段に楽になり、瞳にピントが合った写真が増えたと思います。でも時々えっと思うところにフォーカスが行ってしまうことがあったのでこれはもう少し使い込んでから評価したいところですかね。でもざっくりとした感想としては大きく改善したな、と思います。

そしてもうひとつ。僕の使っている現像ソフト、Capture Oneがまだα7 VのRAWファイルに対応していない、というオチがありました(笑)。いや、笑えないんですが、これは盲点でしたね。

しかし!そんな不満が吹き飛ぶほど感動した機能が別にありました。

室内撮影の革命「フリッカーレスTvスキャン」

学校の室内で撮ることが多い僕にとって、最大の敵は「フリッカー(照明のちらつき)」でした。蛍光灯やLED照明の下で撮ると、画面に薄い縞模様が入ってしまうアレです。これが今回、劇的に改善されました。

「高分解シャッター」がようやく実用的になった

少しだけ解説すると、以下の2つの機能の組み合わせがすごいです。

  • 高分解シャッター: 通常の1/250秒といった刻みではなく、1/250.6秒のように、照明の周波数に合わせて極めて細かくシャッタースピードを調整できる機能。
  • フリッカーレスTvスキャン: カメラが照明のチラつきを自動で解析し、最適なシャッタースピードをピタッと見つけてくれる新機能。

α7 IVにもα7 Vにもフリッカーレス、という機能もあるのですが、メカシャッターでしか使用できず、効果も限定的でした。

しかし、この高分解シャッター&フリッカーレスTvスキャンにより劇的にフリッカーを抑えることができました。

実は「高分解シャッター」自体は前モデルのα7 IVにもありましたが、手動で微調整して縞が消えるポイントを探す必要があり、現実的ではありませんでした。

それが今回、「自動スキャン」ができるようになったのです。これがもう、本当に素晴らしい。 連写した写真をプレビューで連続再生してみると、以前なら縞模様がはっきり分かったような環境でも、全く違和感のない写真が並びます。正直、「あ、これだけで買いだな」と思いました。

上位機種のα7R Vやα9 IIIなどに載っていた機能ですが、無印α7で初めて搭載され、それによりサイレントモード(電子シャッター)でも使えるようになったのは、静かな講義やイベントの最中にシャッターを切る僕にとっては「これだけで買い替えた価値がある」と思えるアップデートでした。

※ちなみにソニーの公式サイトのα7 Vの項目にフリッカーレスTvスキャンについて何も記載がなかったです。でも機能、あります!使いましたw

まとめ:α7 IVオーナーで室内撮影が多い方は買い

α7 V。もしあなたがα7 IVを使っていて、「体育館やイベント会場、教室で撮ることが多い」なら、迷わずおすすめします。

派手な新機能ではないかもですが、こうした「現場の地味な悩み」を軽減してくれるのは間違いないです。

まだ数回しか持ち出せていないので、もう少し使い込んでみて、また気づいたことがあればお伝えしたいと思います。とりあえず、来年は学生たちと楽しく撮影に行ける機会を増やしたいですね。

興味ある方いたらご連絡ください!学科関係ないですよ!教職員の方も、ぜひ(笑)。

追記:撮影してきました

年が明けて2026年1月2日。昨年末、家族で出かけた際にようやく少しだけ撮影ができたので、作例(というほどではありませんが)を載せておきます。

※あらかじめお伝えしておくと、これらは「撮って出し」ではありません。ホワイトバランスはAWB(オートホワイトバランス)でAWBの実力を見ていますが、明るさとトーンカーブには若干の調整を入れています。

海ほたるから木更津方面

α7 IVとかと撮り比べなどしないと画質比較などは難しいですね。以前の投稿(2枚あります)と比べてみようかと思いましたが…季節も時間帯も違うし、何よりカメラもセンサーサイズも違うので、やっぱり比較は難しいですね(笑)。あくまでも参考としての1枚。

鳥居崎海浜公園

鳥居崎海浜公園は初めて訪れましたがとても雰囲気の良い公園でした。

ここでもすべてAWBで撮影。個人的には、かなり「いい感じ」の色味だと感じています。もちろん「何でもAWBでいいのか」という議論はありますが、カメラ任せでここまで安定してくれるのは頼もしい限りです。

明治百年記念展望塔(富津岬展望台)

夕陽を少し離れた公園で見てしまったため、到着した頃にはすっかり暗闇。わずかに夕焼けの余韻が残る中での撮影となりました。 ちなみにこちらはISO 12800。流石にそれなりのノイズは乗りますが、高感度耐性としては妥当なところでしょうか。

さくっと使ってみた感想

今回のお出かけで、改めて「買った理由」に挙げたポイントを検証してみました。

  • AWBの安定感: やはりとても良い気がします。後で大きく色を弄る必要がないのは、RAW現像の手間を考えても大きなアドバンテージです。
  • 階調表現の向上: これは「おっ」と思ったポイントです。JPEGで「少し黒つぶれしたかな?」という写真も、後から持ち上げてみると、まるでRAWで撮っていたかのように階調が残っている。ノイズはそれなりにありますが、粘り強さは確実に増していますね。
  • 人物の描写: 今回は風景しか載せていませんが、合間に撮った人物の「クリア感」は、前モデルより一段上がっている印象です。

という感じでしょうか。画質には満足です。

最後に:カスタマイズの悩み

あと、実際に使ってみて少し悩んだのがボタン配置です。 期待していた「フリッカーレスTvスキャン」ですが、実はこれ、Fn(ファンクション)ボタンのメニューには割り当てられないんですね。仕方ないので、僕はC(カスタム)ボタンに割り当てました。

メカシャッターと電子シャッターの切り替えもこれまで以上に重要になったので、何をどこに配置するか、使い手の撮影スタイルが如実に反映される「悩ましくも楽しいカメラ」になりそうです。

というわけで、短い追記でした。Enjoy α7 V!

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